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「雲を紡ぐ」 伊吹有喜 著
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内容(「BOOK」データベースより)
「分かり合えない母と娘」 壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか?
羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布」
ホームスパンをめぐる親子三代の心の糸の物語。


伊吹有喜さんは、初読み作家さんです。いい本でした。

羊さんが丸刈りになる姿は、シーズンになれば、必ずTVニュースでながれます。
幼い頃の記憶の中に、家に羊が1匹いました。父が丸刈りにしていました。
細くなって、所々赤い点々が・・・可愛そうと思った。
その後その羊の毛はどうしたのだろう?
糸を紡ぐ木の単純な機械も、記憶の底にあるけれど・・・・?

この本で、その後がわかりました。やっぱり洗うんだ。臭いんだ。
知らないことばかりの連続で・・・でも面白く、興味しんしんと読んでいました。
ホームスパンとは、HOME(家)SPUN(紡いだ)という言葉どおり、
原毛から手染め、手紡ぎ、手織りによって仕上げる贅沢で暖かな毛織物のことです。


色々調べた(笑) 「アーツアンドクラフツ運動」とは?「いちご泥棒」
「宮沢賢治 水仙月の四日」 「黄精(おうせい)飴」 盛岡にも行ってみたくなりました。
本を読んで、こんな魅力を感じた事は初めてかもしれない。
頭の中で、色が溢れていた(笑)読んだことのある絵本だったら、もっと愉しかったのに。

でも、根底にながれているお話の「分かり会えない母と娘」がつらすぎました。
娘は、優しい祖父に守られて、良かったねと思えるけど、
母親は「誰にも甘えたことがない。強く生きろ、男に頼らず生きられるようになれ。
そう教えたのはお母さんじゃない」と母親に言う。私もそう言われて育ったと思う。
母親の気持ちが分かりすぎるくらい分かって・・・私の子育ては?・・・もう終わった。

孫と接するときの参考に十分すぎるほど、なりました。
私も、優しくて、お話を十分に聞いてあげられる、待てるおばあちゃんになりたい。



『マチネの終わりに』

たった三度会ったあなたが、誰よりも深く愛した人だった――

本を読んでとても良かった記憶があったので、DVDを楽しみにしていました。
ブログを探してみたら、本を読んだのは2016年12月末でした。随分経っていた。
思い出した(笑) 単なる恋愛物ではない様に感じたんだったわ。

DVDは、美しい純愛物でした。流れるクラシックギター音楽が素敵で
映画館でみたら、そのギターの大きな音量にも引き込まれ、
切ない恋愛感情にも、引き込まれるだろうなぁ~と思いました。

クラシックギターいいなぁ~ひけたらなぁ~
高校時代に一度挫折した。センスがない。手が小さい(否 指が太くて短い)
若い時に出来なかったのに、年取ってから出来る訳がないわ(悲)

今回、相方は観ないと言うので
(石田ゆり子さんが「な~んか嫌い」なんだって、可愛いのにね)
一人でパソコンの画面で2回に分けて観たので、更にムードはなかったかもしれない(笑)

石田ゆり子さんの旦那さん役の伊勢谷友介さんが、素敵!好み。声がいい。
福山雅治さん、老けたなぁ~中年ぽいなんて・・・・・ごめんなさいm(_ _)m

みんな同じように時は流れる。
私も恋愛映画に、さほどときめかない、おばあさんになってしまいましたわ。


「家族じまい」 桜木紫乃 著
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内容(「BOOK」データベースより)
「ママがね、ボケちゃったみたいなんだよ」。突然かかってきた、妹からの電話。
認知症の母と、齢を重ねても横暴な父。
両親の老いに姉妹は戸惑い、それぞれ夫との仲も揺れて…。
別れの手前にある、かすかな光を描く長編小説。


第1章から第5章まであって、それぞれに女性の名前がつき
その章は、その人中心の物語になっています。
連作の感じで、後からも名前は、娘や嫁、妹、旅行者として出てくる。

自分は、どの人に一番近い思考かな?と興味深く読み進んでいった。
奥深い感情を適切に表現されている部分もあり、上手いなぁ~。

帯に大人の諦観と慈愛に満ちた傑作小説とあります。諦観 「悟りの境地で物事を見る」。
桜木紫乃さんは、今55才なのに、第5章の登美子 82才は、そのとおりだと思いました。

家族って何なんでしょう。
ふたりを単位にして始まった家族は、子供を産んで巣立ちを迎え、また二人に戻る。
そして、最後には一人になって記憶も散り、家族としての役割を終える。
人の世は伸びては縮む蛇腹のようだ。
(本文より)

兄弟姉妹って何なんでしょう。
「第5章の登美子」のように、最後にいてよかったと思えると幸せですね。


ついに8月になりました。っていう感じ・・・今年も、特にコロナであっという間。
今日はいいお天気で気持ちが良かった。それなりに暑い(汗)
スープカレーを朝から仕込んで、更に汗をかきました。

裏庭から、山方向。青い空はいいわぁ~。青い海も見に行くかなぁ~(笑)
物置の影で、コーヒーを飲みながら涼む時に見える景色です。
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クレオメの花。紫の花も咲いています。
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色々な色のユリが沢山咲いています。
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上のユリのような咲き方をしていたのが、1本に分散されていった。まだまだ咲き続ける。
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↓右端は、もう終わってしまうラベンダーと、コキア(箒草)私のお気に入り。
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小さい黄花コスモスも可愛いです。
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ケイトウの花も咲いています。これは裏庭。前庭の色々な色のケイトウは次回に。
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「少年と犬」 馳 星周 著
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内容(「BOOK」データベースより)
家族のために犯罪に手を染めた男。拾った犬は男の守り神になった――男と犬。
仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の犬を連れて故国を目指す――泥棒と犬。
壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいた――夫婦と犬。
体を売って男に貢ぐ女。どん底の人生で女に温もりを与えたのは犬だった――娼婦と犬。
老猟師の死期を知っていたかのように、その犬はやってきた――老人と犬。
震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだ――少年と犬。
犬を愛する人に贈る感涙作。


短編だと思って読み始めたら、連作。犬は同じ犬でした。
猫派だけれども(笑)動物と子供には弱い。
久し振りに最後の「少年と犬」には、涙・涙でした。
読む場所、時間を考えたほうがいいと思います。念の為(笑)

163回、直木賞受賞作品なので、多くの人に読まれると思うし読んで欲しい。
被災者を悼む気持ちもうまれてくると思います。

今まで犬は飼った事がありません。娘のチワワを少し預かっただけ。
犬とは、感情が解りあいすぎるようで、怖い。望みを叶えてあげたいし・・・。
それに、一番の問題は冬の散歩。無理・無理。
冬には猫と炬燵で丸くなっていたい私です(笑)

明日から8月 暑くなって来ましたね。

暑中お見舞申し上げます。お体ご自愛下さいませ。




『真実』



全ての始まりは、国民的大女優が出した【真実】という名の自伝本。
出版祝いに集まった家族たちは、綴られなかった母と娘の<真実>をやがて知ることになる。

国民的大女優ファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が自伝本【真実】を出版。
お祝いと称して、集まった家族の気がかりはただ1つ。「一体彼女はなにを綴ったのか?」
そしてこの自伝は、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く「真実」をも露わにしていき。


是枝裕和監督作品なので、観た。
女優である母親に不満を持って育った娘。
良い母になるより女優を選んだとハッキリ娘に告げる母親。

母と娘との対立から和解までの映画です。
設定は違うけれども、日本でも本などによくある題材です。
この2人が出演を、OKしなければ、この映画はなかったと言う監督の言葉を聞きましたが、
この2人でなければ表現できないという部分? 私には、解らないです。
日本人では駄目なのか?

カトリーヌ・ドヌーヴ 1943年10月22日生まれ (年齢 76歳)
それなりの体格になっていたけれども70代でも、とても美しい。
豹柄が、とても良く似合っていた。下品には見えない。
日本人だと大阪のおばちゃんになるもね(笑)

娘と母親の記憶が、同じではない。あるあるですよ。
そこで、真実とは?なのでしょう。

古い記憶は、大人になって自分の都合のいいように書き換えられていくと思う。
できる得るならば、愉しい記憶が残っていて欲しいけれども(笑)
まぁ不満でも、それはそれで、いいのではないか。
良くも悪くも、それらが積み重なって、今があるのだから。

あなたにとって、「真実」とは?
答えは・・・ 今現在かな。


『安楽病棟』 帚木蓬生(ははきぎ ほうせい) 著
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内容(「BOOK」データベースより)
様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた相次ぐ患者の急死。
理想の介護を模索する新任看護婦が気づいた衝撃の事実とは!?
終末期医療の現状を鮮やかに描く傑作ミステリー。


帚木蓬生さんは、1947年生まれ、精神科医で『安楽病棟』は、1999年に書かれた本です。
今は痴呆とは言わず、認知症と呼び名が変わりましたが(看護婦が看護師とも)
他は変わっていない様に思う。古さは感じなかった。

久し振りのぶ厚い本で、実際に図書館で見ていたら、たぶん借りていない(笑)
気合を入れて読み始めたが、最初の1/3は、年寄り10人のそれぞれの生い立ち。
昔話を聞いているような感じで・・・・親しみを感じた。
戦争もある時代で苦労したのよね。大変だったろうなぁ~と。
年寄と生活したことがないので、いいとこ取りの解釈だと思うけれども。

次に新任看護師と認知症患者との、悪戦苦闘が書かれていて感心するばかり。
人間が出来ていないと介護職は無理ね。私には無理ですわ。

そして後半、1995年当時のオランダの安楽死の実状が書かれていました。
安楽死という用語はあまり使われず生命終結行為(ライフ・ターミネーティング)
対象は・・・・と色々書かれていましたが、えっ!そうなの?と、正直ビックリした。
新生児や子供まで対象となる。子供は親の考えで・・・嘘でしょ?でした。

こんな本を読んでいる時、京都のALS患者の死亡で、医師2人が逮捕された。
お金も絡んでいそうで、この先どうなるのか?
人工呼吸器を付けるか否か、その時は患者さんの意思が尊重されるけれども
患者さんの意思は関係なく、外せないと何かで読んだ。
付けない方を選んだドキュメンタリーがあったが、まだ生きられるのにと思った。

私は「安楽死あり」でいいじゃないかと考えていたが、それは楽に死にたいという
自分に対してのみで、他人は受け入れられないのだなと、矛盾を再発見した。
認知症であっても、突然生命を絶たれるのは、それはやっぱり殺人だと思うし。

「天寿を全うする」のが、ベストですね。


吉行和子さんの 『春なれや』を観たくて借りたのですが
映画監督 外山文治 短編作品集(2017年)だったようで、3本立て。
 
調べたら、外山文治(そとやまぶんじ)さんは、なんと
1980年9月25日生まれ 若い監督さんで、ビックリです。
以前に観た吉行和子さんの『燦燦』も、この方の監督だった。φ(..)メモメモ

『春なれや』


画面一杯の桜・桜に・・・
散る桜、残る桜も散る桜(良寛和尚)と、年を採ると、そんな言葉が出てくるのね。
最近の吉行和子さん(85才)は、顔つきが変わり、少しふっくらとしています。
太っただけで、むくんでいるのでなければよいのですが・・・。


『わさび』

父の為に、お店を継ごうと決めた17才。偉いなぁ~

17才頃の私は、自分のことしか見えていなかったし、考えていなかった。
親は何も言わなかったが、どう思っていたのだろう。高校を卒業して札幌に出たが
末っ子の私が、実家にずーといたら、親は田舎を離れなくて良かったのかな。
今の自分はどんな人になっていたのだろう?今、田舎に住んでいるが・・・。
と・・・・・・結論の出ない事考えても仕方がない。考えないわ(笑)


『此の岸のこと』
老老介護の厳しい現実に直面した夫婦を演じる短編作品。
長年にわたる妻の介護生活の果てに、自身も体を患い、
妻よりも先が長くないことを悟った夫。最後に彼が求めたのは、
かつて夫婦で撮影したスナップ写真に写った妻と自分の笑顔だった。


セリフのない、音楽が流れるだけの映画
観ている方も、言葉を発せず・・・・重い映画でした。
正解はないとしか言えない。


寝る前にいつもベットで、左側からスタンドをあてて、本を読む。
その時は、ほとんどキキが枕の横で、寝ている。
時々、動くと床に影が映ることがあって、可愛いなぁ~と思っていた。

↓この時は、キキがベットの上で、お風呂上がりの私を、チョコンと座って待っていた。
チャンス!パチリ!!影までもが、可愛い❤なんて、ほんと猫バカです。
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↓ 次の日の事です。
もう寝ようと本を置き、トイレに行こうとしたら・・・マロンがいる。
ベットに上がって来ればいいものを・・・哀愁が漂っているわぁ~。いつからいたんだろ?

枕元にカメラを置いている訳ではないので、ダメ元で(笑)
机の所にカメラを取りに、マロンの横を通って行った・・・のに動かなかった(奇跡)
枕に寄かかっているキキも、ちゃんと撮れている。マロンの後ろ姿は影ではない(笑)
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この後、私について歩くマロンでした。

最近、マロンは、スタンドを消すと、少ししてからベットに上がってくる。それも足元。
で・・・・・キキとは反対側に強制抱っこ。でも嫌ではないらしい。
腕枕で、ゴロをかき、寝るから。暑いけど・・・我慢(笑)
寝つくのが先か、暑すぎてマロンが出るのが先か・・・。

おまけ マロンです。
我家では「こてんする」と言っている、お腹を撫ぜてポーズ。2匹ともする。
足元で、突然、予想無くすると、つまずきそうになり・・・おっとっと・・と・・・です。
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何度もすると、めんどくさい(笑)けど・・・・ナデナデ(笑)


「いのちの停車場」 南 杏子 著
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内容(「BOOK」データベースより)
東京の救命救急センターで働いていた、62歳の医師・咲和子は、故郷の金沢に戻り
「まほろば診療所」で訪問診療医になる。
「命を助ける」現場で戦ってきた咲和子にとって、「命を送る」現場は戸惑う事ばかり。

老老介護、四肢麻痺のIT社長、6歳の小児癌の少女…
現場での様々な涙や喜びを通して咲和子は在宅医療を学んでいく。

一方、家庭では、老いた父親が骨折の手術で入院し、誤嚥性肺炎、脳梗塞を経て、
脳卒中後疼痛という激しい痛みに襲われ、「これ以上生きていたくない」と言うようになる。
「積極的安楽死」という父の望みを叶えるべきか。咲和子は医師として、娘として、悩む。。


前回読んだ 久坂部羊さんも、今回の本、南杏子さんも現役医師です。
医師の書く本が好きです。次回読む予定の本も(笑)
フィクションでも、医療知識を得られて、医者や患者の心情を読めるから。

帯にこう書いてあります。
人生の最後をどのように迎えるか。人には、それを自分で決める自由があるはずだ。
自由か・・・。私もそう考えますが、今は、まだ無いでしょう。
でも、2作を読み、そう思う医者が増えてきているのかもしれないと思えた。

現実問題として、高齢化社会になり、国民の医療費が増えすぎていると思う。
コロナ禍で、少しは減ったのかしら?(笑) 少しは変わるのかしら?
生涯医療の内、終末期にかかる医療費は、約半分だそう。そうなの?

そこで、思い出したことがある。
母が脳梗塞で意識がなく終末期に、9ヶ月入院していた。
点滴だけで、人工呼吸器も胃ろうも、していなかった。
それで、ひと月の医療費の内訳が手元に届いた時、ビックリした。
100万近かった。超えていた気もするが・・・。
支払いは、医療保険外もあって、15万近く支払っていた様な・・・。
18年前の話だから、今は?それより高い?安い?

「無駄な延命治療で若い人の税金を使わないこと」と末期癌の高級官僚に言わせている。
コロナ禍で、年金も税金もちゃんと払える若い人が少なくなっているのではないだろうか?

これから死を迎える老人は、お金持ちは、再生医療なり、最先端医療をして、
医療の発展に貢献し、そうでない人は、それなりに考えていかなくてはならないでしょう。
0か百  一回きりのことですから(笑)